第12回(2009年)中央図書館企画展示『女性解放思想の先駆者:メアリ・ウルストンクラフトの生誕250周年を記念して』
本年(2009年)4月27日は「女性解放思想を歴史上最初に体系化した(*1)」(慶應義塾大学名誉教授 白井厚氏)メアリ・ウルストンクラフト(Mary Wollstonecraft ,1759-1797)の250回目の誕生日にあたります。
このたび中央大学図書館では、これを記念して当館の所蔵するウルストンクラフト関係の蔵書を広く利用者の皆さんにご覧いただくため、下記の通りささやかな展示を企画いたしました(*2)。
当館では3年前の2006年12月に、ウルストンクラフトの夫であったイギリスの思想家ウィリアム・ゴドウィン(William Godwin,1756-1836)の生誕250周年にも企画展示を実施しており、これにより、著作・実生活の両面で後世に大きな影響を与えた夫妻の主要な著作と関連資料を当館でご覧いただくことになります。
今回は特にウルストンクラフトに焦点をしぼり、多くの和書文献を中心にご覧いただくことになりますが、こうした文献の多さは、わが国においても女性論研究の上でウルストンクラフトが避けては通れないことを物語るものではないでしょうか。
また、本企画展示ではスペースの関係でごく一部しかご覧いただけませんが、ウィリアム・ゴドウィンの自筆書簡4通を含む当館所蔵の「ゴドウィン&ウルストンクラフト関係コレクション」は日本国内では随一のものと自負しております。この機会に本コレクションの一端をご覧いただければと思います。
*1 出典: 『日本大百科全書』(第二版)第3巻 小学館, 1994
*2 この企画展示は、どなたでもご覧になれます。一般市民の方は図書館受付で「展示の見学を希望」とお申し出下さい。