【理工研セミナー】Introduction to Secure Fucntion evaluation
講演者:Anderson C. A. Nascimento (Associate Prof.)(ブラジル,University of Brasilia,Deparetment of Electrical Engineering)
講演の概要:
幾人かの参加者からの入力に対し、何らかの出力を行う計算を考える。このとき、各々が自分で入力したデータ(と出力)以外の情報を全く得ることができないように計算を実行する方法はあるだろうか。この方法を達成するタスク( Secure function evaluation(以下SFE)と呼ばれる) に関する研究は、現代暗号学における最も重要な課題の一つとなっている。
一般に、もしいかなる仮定も用いなければ、SFEを達成することは不可能であることが知られている。しかしながらそれと同時に、その存在を仮定することができれば、安全な分散処理の能力を全て引き出すことができる多くの条件も知られている。例えば、上記の計算への参加者の過半数を信頼することができること、および、ブロードキャスト型の通信路を使用することができる、ということの二つが仮定できるとしよう。この場合、どのような関数に対しても、SFEが達成できることが知られている。さらに、もし計算量に対する制限を仮定することができれば、信頼できる参加者は過半数である必要もない。このレクチャーではSFEの基本的な考え方を述べ、またOpen Problemsなど今後の研究に向けたトピックの紹介を行う。
講演終了後,懇親会を予定しております.
連絡先:中央大学理工学部電気電子情報通信工学科
今井 秀樹研究室
電話: 03-3817-1855