理工学部 助教授中村太郎がぶつかっても痛くない安全なソフトロボットアームを開発
大怪我するほどの勢いで動作しているロボットが誤って体にぶつかっても痛くない。ひとにやさしい安全なソフトロボットアームを理工学部 助教授中村太郎ら研究チーム(バイオメカトロニクス研究室)が開発しました。
このロボットアームの関節は、電器粘性(ER)流体が用いられています。ER流体は電界を加えると固体に、加えないと液体になる特性をもち、この特性を利用して人体などとの接触時にアームの関節をやわらかくすることができます。
また、アームと人との接触個所には、ポリウレタン製の空気圧緩衝材を活用し、この空気圧緩衝材がクッションとセンサーの役割をはたしているそうです。
実験では、1秒間に240度回転(秒速約4.2メートル相当)する速度でロボットアームを動かし、横向きにおいた生卵と衝突させても生卵は割れませんでした。
今後、医療や福祉分野など人といっしょに作業するロボットの安全確保に利用が期待されます。
(2007年2月1日日刊工業新聞1面に掲載されました。)