第九回教育研究ネットワーク会合を開催
2012年12月21日、中央大学理工学部において、国際水環境理工学人材育成プログラム第九回教育研究ネットワーク会合が開催されました。会合には、産学の関係者33名が参加しました。
今回会合のテーマは、(1)国際水環境理工学研究ホーチーミン・シンポジウムの報告、(2)国際水環境理工学副専攻履修留学生及び研究生の近況報告、(3)タイ治水対策事業への協力、(4)2012年度冬期インターンシップの案内、(5)2014年度特別留学生入学試験についての報告等でした。
最初のテーマである「国際水環境理工学研究ホーチーミン・シンポジウムの報告」に関し、本プログラムの総括コーディネーターを務める理工学部大平一典特任教授は、元ベトナム農業農村開発省(MARD)副大臣によるベトナム全体の水資源課題に関する発表を初めベトナム側から多様な報告がなされたこと、日本側からの優良技術の紹介に対してベトナム側が関心を持ち、後日、個別に照会を受けた企業もあったことなどを紹介しました。水資源に関わる人材はベトナムでは同大学から輩出されており、これを機会に同大学との交流がさらに深まることを期待したいと述べました。
同シンポジウムに参加した教育研究ネットワーク機関からは、シンポジウムは同国の水環境課題を知る良い機会となった、若い人が多く活力あるベトナムで日本ができる貢献は何かを考えたい等の感想が述べられました。
続いて「国際水環境理工学副専攻」履修留学生及び研究生の近況報告が行われました。履修生3名は、堪能になった日本語を用い、日本の生活や関心のある研究分野等について紹介を行いました。現在、日本語研修中の研究生5名(2013年度入学予定留学生)は、最近の生活について日本語で紹介を行いました。
第三番目のテーマであるタイ治水対策事業への協力に関して、本プログラムの取組実施責任者である理工学部山田正教授が現状紹介を行いました。山田教授は、タイは昨年大規模洪水に見舞われ甚大な被害が生じている。同国に進出した日本企業も例外でない。タイ国土は低平地であるため、地球温暖化による数センチ規模の海面上昇でも影響を受け、大洪水に見舞われる。こうした点を十分考慮し、対策に協力していく必要がある。アジアの水環境対策に協力することは、当該国の利益になるだけでなく、ひいては、日本企業(経済)を守ることにもつながると述べ、プログラムは、そうした方面での人材育成協力への用意があると述べました。
第四番目のテーマである2012年度冬期インターンシップに関し、大平特任教授が、来年2、3月頃に公的機関と民間企業で2週間程度実施する計画であること、2013年度以降の履修生のインターンシップに関しては、実施時期、期間及び場所などを再検討する予定であることを紹介しました。
最後に、2014年度外国人留学生大学推薦入学試験については、タイ・カセサート大学を加えた12大学を対象に5月に実施予定であることを紹介し、本日の会合を終えました。