人文科学研究所 公開研究会(テーマ:C・シュミットから見た世界史)
◆報告者:竹島博之客員研究員
◆テーマ:「C・シュミットから見た世界史――『陸と海と―世界史的一考察』を読む」
C・シュミットは、友敵理論で有名な20世紀ドイツを代表する政治学者・公法学者である。そのシュミットが、娘アニマに語るという形で、分かりやすく独自の世界史を示したのが『海と陸と』である。陸のエレメントから海のエレメントへ、ビヒモスからリヴァイアサンへと、空間革命を機軸に壮大な世界史物語を描き出している。本書の内容を紹介しながら、彼の「政治的なもの」の概念や彼の思想における本書の位置づけを示すと同時に、歴史学にいかなる示唆を与えうるかを検討したい。
参考文献:カール・シュミット『陸と海と―世界史的一考察』生松敬三・前野光弘訳、慈学社、2006年11月
◆企 画:人文科学研究所 共同研究チーム「世界史における『政治的なもの』」