第八回教育研究ネットワーク会合を開催
2012年10月29日、中央大学理工学部において、国際水環境理工学人材育成プログラム第八回教育研究ネットワーク会合が開催されました。会合には、産学の関係者63名が参加しました。
今回会合のテーマは、(1)「(仮称)国際水環境理工学研究ホーチーミン・シンポジウム」のご案内、(2)水環境関連トピックス、(3)2013年度入学予定留学生自己紹介、(4)2012年度夏期インターンシップに関する実施報告等でした。
冒頭挨拶では、本プログラムの取組実施責任者である理工学部山田正教授が、本会合参加各社に対し、学生のインターンシップ受け入れに対する謝意を表するとともに、「日中韓等の大学間交流を通じた高度専門職業人育成事業」としてスタートした本プログラムが、現在「キャンパス・アジア中核拠点支援事業」と対象を拡大し、ベトナムからの留学生も受け入れ中であること、今後、例えば、包括的治水対策事業を強化していくタイを初めとしたその他東南アジア諸国の人材育成についても本プログラムは精力的に関わっていく意向であることを紹介しました。
続いて、最初のテーマである「(仮称)国際水環境理工学研究ホーチーミン・シンポジウム」に関し、本プログラムの総括コーディネーターを務める理工学部大平一典特任教授が、当初予定していた南京でのシンポジウムに替え、プログラム協定大学であるベトナム水資源大学で開催すること、水資源大学は自然災害の予防と緩和、環境保護を主とする専門教育・訓練を担うベトナム唯一の大学で、ホーチーミン分校の協力を得て、メコン川河口流域現場視察などを予定していることを紹介し、各社の積極的な参加を期待したいと述べました。
第二番目のテーマである「水環境トピックス」では、「CTIグループの国際プロジェクト等について」と題して、(株)建設技術研究所(CTI)の 藤原河川部長が、東アジア、東南アジア、アフリカ等で展開している事業案件の概要、事業展開における工夫、現行課題などについて紹介されました。
藤原氏は、海外では、商習慣やコンサルタント業務に対する考えの違いなどもあり、目下、実施を通じ事業展開方法を学んでいる段階であること、他方で、都市開発地域循環システムや自然浄化機能を利用した水循環施設の設計など、新しいタイプの案件が出てきており、これらにおけるコンサルティングを求められる機会が増えきていることなどを紹介されました。
後半の部では、2013年度入学予定留学生(現在、理工学研究科研究生)7名(中国6名、ベトナム1名)が自己紹介を行いました。留学生たちは、出身、趣味、就職希望先など学習中の日本語を駆使し自身のアピールに努めました。
続いて、国際水環境理工学副専攻履修学生13名が夏期インターンシップの報告を行いました。学生たちは受入先企業の指導者の方々を前に緊張した面持ちで、実施した業務内容、成果、気づきなどにつき報告を行いました。指導者の方々からは、インターン課題への学生側の捉え方や理解に不十分な点がみられるなどの厳しい指摘がある一方で、優秀かつ真摯な学生の取組に企業としても学んだ点があったこと、インターンシップ効果の観点から実施時間を長くした方がよいなど、率直なコメント、提案が出されました。これを受け、大平特任教授は、頂いたコメント、提案を参考に、今後のインターンシップ設計に向け、一層の改善を諮ることを約し、本日の会合のまとめとしました。