公開講演会のお知らせ
人文科学研究所主催の公開講演会を開催いたします。
大学院生・学生の参加も歓迎いたしますので、お誘いあわせの上、ご参加いただければ幸いです。(人文科学研究所)
◆講 師:白 裕相 氏(韓国、慶熙大学副教授、順天堂大学医史学研究室協力研究員)t
◆テーマ:東アジア医学史に於ける黄帝内経の意味と影響
紀元前2-3世紀の前漢時代に作られたものと見られる黄帝内経は、春秋戦国時代以前まで巫術と混合されていた医療行為から抜け出し、医学という一つの学問体系を形成することに貢献した。以後、黄帝内経は東アジア伝統医学の最も基本的な理論と臨床原則を表すバイブル的役割を成すようになり、各時代の医学及び医療に様々な影響を与えた。
黄帝内経に見られる人間の内面に関する探求と省察は、単純に病を治療する医学のみに局限されたものではない。むしろ、病が表れる以前の生理的状態に関して説明を行い、人間と社会、または人間と自然環境の間の調和を追求している。
更に黄帝内経は、現代社会の医学、あるいは医療が抱えている様々な問題に対して、人がどのように暮らせば健康に生活できるのか、社会環境と自然環境の中にどのような調和を見いだして生きていくべきか、という疑問に対する教訓も与えてくれる。従って、本講演は21世紀の新しい医学モデルを造成する際の一助になると期待できよう。
t
ttt