文学部教授 鈴木俊幸 著 『書籍流通史料論 序説』 (新刊紹介)
『書籍流通史料論 序説』
勉誠出版 2012年6月刊行
ISBN 978-4-585-22024-4 10,500円(税込)
◆勉誠出版オンライン図書目録より
近世~近代初期、書籍はどのように人々の手に届いたのか
貸本屋や絵草紙屋、小間物屋等の営業文書や蔵書書目・
看板・仕入れ印など、書籍流通の実態を伝える諸史料を
「眼光表紙裏に徹する」博捜により再構築し、
書籍文化史の動態を捉える。
◆目次 —– * —– * —–
はじめに―本書のねらいと構成―
第一部 書籍流通史研究の意義と方法
第一章 出版とは何か―開版を促す原動力としての流通―
一 『好色一代男』の手柄
二 貸本屋という流通機構
三 流通のための開版
第二章 書籍流通史研究の意義と方法、その資料
一 出版と流通
二 草紙類の流通
三 本屋という商売
四 貸本屋
五 享受の実相
六 書籍環境
七 書籍流通史研究の資料
第二部 書籍流通のさまざま、史料のさまざま
第一章 仕入印と符牒
はじめに
一 仕入印
二 符牒
三 高美屋甚左衛門の仕入先
四 高島藩校と藤屋伝右衛門
五 家・個人の購書
六 信濃の書商
おわりに
第二章 近世日本における薬品・小間物の流通と書籍の流通
はじめに
一 小間物と書籍、小間物屋と本屋
二 薬と本、薬屋と本屋
おわりに
第三章 店頭の書籍広告―「看板」小考―
一 店頭の光景
二 看板の制作
三 表紙裏から出てきた看板
第四章 近世日本における大般若経流通の一相
一 須原屋茂兵衛と大般若経
二 須原屋茂兵衛の通帳
三 上野板
四 大般若経の価格
第五章 京都の絵草紙屋和久屋治兵衛・桜井屋治兵衛
はじめに―絵草紙屋と絵草紙屋研究―
一 和久屋治兵衛・桜井屋治兵衛の出版物
二 和久屋治兵衛と桜井屋治兵衛
三 絵草紙屋商売開始、版木・本屋株の取得
五 土地・家屋の取得
六 町と商売と
七 戊辰戦争と会計基立金
八 京都の絵草紙屋
附録・桜井屋治兵衛家文書目録
第六章 『戊辰以来新刻書目便覧』の諸本
一 はじめに
二 諸本
三 校異
四 刊行の背景
第三部 貸本という書籍流通
第一章 貸本屋の営業文書
はじめに
事例一
事例二
事例三
事例四
事例五
事例六
おわりに
第二章 貸本屋沼田屋徳兵衛の営業文書
翻刻 沼徳の営業文書
おわりに
第三章 信州諏訪升屋文五郎の貸本書目
おわりに
索 引
—– * —– * —– * —–