第六回教育研究ネットワーク会合を開催
2012年5月9日、中央大学理工学部において、国際水環境理工学人材育成プログラム第六回教育研究ネットワーク会合が開催されました。会合には、産官学の関係者43名が参加しました。
今回会合のテーマは、(1)「国際水環境理工学研究広州シンポジウム」に関する報告、(2)インターンシップに関する報告と予定(3)2012年度年間行動計画(4)カリキュラム構成(5)水環境関連トピックス等でした。
冒頭、4月にプログラムの産学官連携コーディネーターとして着任した山村寛特任助教が紹介されました。山村特任助教は、本プログラムで今後強化する水処理関連技術の研究指導のために民間から招聘された若手専門家です。
最初のテーマである「国際水環境理工学研究広州シンポジウム」に関し、本プログラムの総括コーディネーターを務める理工学部大平一典特任教授より報告がありました。大平特任教授は、広州シンポジウムには、中国側から、中国科学院の院士を始めとする水環境分野の著名な研究者、政府関係者が多数出席したことに触れ、中国の水環境関係者の間で本プログラムの存在が浸透してきているのではないかとの印象を述べました。
次に、2011年度冬期インターンシップ(対象:公的機関)に関する報告が行われました。このインターンシップには、留学生1名を含む5名の学生が参加しました。5名の学生の大半はすでに「国際水環境理工学副専攻」科目履修を終えていますが、全学生が、昨年度を振り返り、本副専攻の授業科目の中で、「インターンシップ」からの学びが一番多く、役に立ったと報告しました。
続けて、2012年度夏季インターンシップ(対象:民間機関)に臨む博士課程前期課程1年の学生13名(うち、3名は留学生)がインターンシップに向けた抱負及び自己紹介を行いました。
3番目のテーマである「2012年度年間行動計画」では、大平特任教授が中国の水環境分野で実績の多い河海大学との研究交流シンポジウム開催やダブルディグリー制度の導入を検討していることを紹介しました。
4番目のテーマである「カリキュラム構成」では、(1)本副専攻は2013年度より本専攻となること、(2)産業界で必要とされる、より優れた人材の輩出を目指し、カリキュラムを改善していきたく、2014年度カリキュラム作成に対する民間企業参画への期待を述べました。
最後に山村特任助教と山田教授から、水環境トピックスについての紹介を行いました。
山村特任助教は、「水処理膜業界の動向」に触れ、水処理膜分野は市場に適したビジネスモデルの早期構築がポイントで、日本の優良技術が活かされる場が多いことを紹介しました。
山田教授は、放射性物質に対する国民関心の高まりの中、外部被ばくと土木工学の関係を明らかにするための研究を行っていること、今後、日本がもつ優良河川技術を紹介する文献の出版が続くことを紹介しました。