外国人研究者による公開講演会(フランス語文学文化専攻)
外国人研究者エマニュエル・ロズラン氏の公開講演会を下記の通り
実施いたします。
日時:1月13日(木) 11:00~12:30
場所:3454教室
講演者:エマニュエル・ロズラン (フランス国立東洋語学校教授)
講演言語:フランス語(日本語通訳有り)
タイトル:自国にいながらに自らをよそ者と感じる日本近代の作家たち
概要:
国外追放の経験の核心には、「自分を位置付けるための目印の喪失」が
あるとエドワード・サイードが説明しているが、近代の日本の作家の幾人か
このような「目印の喪失」という感情を抱いている。19世紀後半から20世紀
初頭は、日本が国民国家として成立する時期だが、これらの作家たちは
国民国家の創世というこの国家的計画の必要を認めながらも、それを完全に
自分のものであると感じることはできず、むしろそのようなものに一種の
居心地の悪さを感じている。この時期を代表する三人の作家(子規、鴎外、
漱石)の作品の検討を通して、この「目印の喪失」、この「自国にいながら
異郷にいる者」のように感じる感情について考えていく。