講演会「未来の記憶のために~中国ドキュメンタリー映画の可能性」講師:呉文光氏(ドキュメンタリー映画監督)[中国言語文化専攻]
主催:文学部中国言語文化専攻
他学部、教職員、一般の方々のご参加もお待ちしております。皆様お誘いあわせの上、是非ご参加ください(入場無料 予約不要)。
講師:呉文光氏(ドキュメンタリー映画監督)
秋山珠子氏(通訳・字幕翻訳家、文学部兼任講師)
中国ドキュメンタリー映画の旗手・呉文光氏をお招きし、近年取り組んでいる「民間記憶」(市井の人々の記憶)を記録する試みについて、映像など具体的作品を紹介しながら語っていただきます。
1950年代~60年代に発生した災害や文化大革命などを、普通の市民はどのように記憶しているのでしょうか。監督や若いアーティストたちが、人々の埋もれた記憶を掘り起こすという困難な作業に取り組むのはなぜなのでしょうか。
日中両国の政治的対立ばかりがクローズアップされる今日、私たちが隣国の人々の日常や多様な芸術活動について知る絶好の機会となるでしょう。
通訳・解説は文学部兼任講師の秋山珠子先生に担当していただきます。
<講師紹介>
呉文光(Wu Wenguang)氏 プロフィール
1956 年雲南省生まれ。文化大革命のため高校卒業後4年間、農村へ下放。雲南大学卒業後、高校教師やテレビ局の仕事を経て88年にドキュメンタリー映像製作および執筆活動を開始。翌年フリーランスとして独立。93年『私の紅衛兵時代』で山形国際ドキュメンタリー映画祭小川紳介賞を受賞。現在は北京の「草場地ワークステーション(C C D )」を拠点に映像製作の他、執筆活動、ワークショップや上映会の企画、若いアーティストとの共同制作にも取り組んでいる。舞踏家・文慧氏とは「生活舞踏工作室」を結成、プロデューサーとして活動を推進している。
秋山珠子(あきやま・たまこ)氏 プロフィール
中国文化研究者、字幕翻訳家。東京大学助手を経て、現在、中央大学および神奈川大学兼任講師。映画・美術・思想がクロス・オーバーする領域を研究テーマとし、1990年代初めより、山形国際ドキュメンタリー映画祭、アヴァンギャルド・チャイナ展など、中国インディペンデント・アートの最前線を伝えるさまざまな事業に関わる。字幕翻訳作品に、王兵『鉄西区』、張元『クレイジー・イングリッシュ』など多数。
※呉文光氏が構成と映像を担当し、一部出演もしているパフォーマンス「メモリー」が11月26・27・28日に上演されます。詳しくは中国言語文化研究室にある「フェスティバル/トーキョー」のチラシを参照してください。
協力: