公開研究会のお知らせ
◆講 師:黄寛重氏(台湾長庚大学教授・元中央研究院歴史語言研究所所長)
◆テーマ:つくられる歴史の記憶と家族の伝承
-楼鑰とその一族による書画文物蒐集と書籍刊行を事例に-
長年にわたって10世紀から13世紀にかけての中国江南の地域史の解明にとりくまれてきた黄寛重氏が、自らの研究の到達点を率直に述べ、残された研究課題を明示する。現在の中国社会を理解するために、南宋期(1127-1279)の浙江省寧紹平野の地域社会の変貌の解明が重要な手がかりになることを、楼鑰(1137-1213)の事蹟を事例に多角的に検討する。変動の時代を戦略的に生き抜く一家族の歴史を復原する刺激的な試みでもある。
◆講演言語:中国語(通訳有り)
◆企 画:人文科学研究所 研究会チーム「ユーラシア・アフリカ大陸における都市と宗教の比較史的研究」