【ご父母の皆様へ】後楽園キャンパスの安全確保に関わるご報告
報道によって既にご承知のことと存じますが、去る1月14日、後楽園キャンパス構内において本学教員が殺害されるという事件が発生いたしました。残念ながら未だ犯人逮捕には至っておらず、犯行の動機も解明されていないため、ご父母の皆様におかれましては、ご子女の通学について多大なご心配をおかけしているものと推察いたします。
今後の学事日程は、1月20日と21日が補講、22日から2月2日までが後期試験と続きます。このほか、2月初旬には経営システム工学科、情報工学科での卒業研究発表会、2月3日から6日まで主に3年生、大学院1年生を対象とした学内企業セミナーなどの行事が予定されています。2月8日から17日までは入学試験期間となります。
現在、本学では理工学部長を本部長とする安全対策本部を設置し、後楽園キャンパス内のすべての人々の安全強化を目指して検討を進めております。
事件当日は午後の授業をすべて休講し、翌日から授業を再開しておりますが、下記の措置を行っております。
(1)昼夜とも警備員を増員し、警備体制を強化しました。
(2)学生・教職員・学外からの来訪者を問わず、入構者に対して身分証明書その他によるセキュリティチェックを行っています。また、ご子女の皆様は正門の1箇所から入退構をお願いしています。
(3)当面の安全確保を優先するため、研究室等の終夜利用は禁止しています。
今週からの緊急的措置として、次の3点を実施いたします。
(1)防犯対策として監視カメラの増設
エレベーターや女子更衣室付近に限定されていた監視カメラを、来週中に22台増設します。自由と安全が保障されるべき大学のキャンパスではありますが、今回の事件に対応し、安全強化の面から防犯対策として増設することにいたしました。
(2)ストレス対応としてメンタルケアの徹底
今回の事件により、心的外傷(トラウマ)を受けた可能性のある関係者へのメンタルケアを、次のとおり行います。
①事件の対応に直接関わった方、高窪研究室で学んでいる学生の皆さんなど親交の深かった方々全員を対象としたカウンセラーによる個人面談
②事件の起きた建物を利用している学生、教職員に対するグループカウンセリング
③心的外傷に関する情報提供と相談窓口の開設
本事件で精神的衝撃を受けた方々のメンタルケアに最善の努力を傾注いたします。
(3)警備活動の報告
後楽園キャンパスにおける日々の警備報告を、本学ホームページを通じて一般公開し、キャンパスの安全状況について定期的にお知らせいたします。
今後の安全対策につきましては、具体策が決まりしだい速やかに本学ホームページの「重要情報」または「保護者の方へ」の「新着ニュース」でご報告申し上げるほか、「草のみどり」にてご案内申し上げます。
大学の「社会に開かれた学びの場、情報交流・情報発信の場」という社会的な役割を果たしつつ、同時に、学生・教職員をはじめ、このキャンパスに集う人々の最大限の安全を守るのは簡単なことではありませんが、叡智を集めてこの課題に全力を挙げて取り組む決意を表明し、キャンパスの安全対策についてさらに検討を深めてまいります。
2009年1月17日
理工学部長 田口 東