【在学生からのメッセージ】情報工学科1年 金城知康さん(沖縄尚学高出身)が「草のみどり」208号(2007年8月1日)11頁「新入生のキャンパスライフ」に掲載されました。
未知との遭遇
大学生活が始まって二ヶ月がたった今では少しずつ新しい環境にも慣れ、もとの生活
のリズムに戻りつつあります。この二ヶ月間の努力は半端なものではありませんでし
た。もともと自分自身で大学生活を「高校より自由で楽だ」と考えていたので、現実
の生活とのギャップに驚き、自己の考え方の甘さに気付かされました。
まず、周りの人の勉強への姿勢に気付き「このままだったら一人取り残されてしま
う」と危機感を感じた私は、各科日の担当の教授にこれからの学習方法などのアドバ
イスをもらいにいくことから始めました。それからそのアドバイスを基に一週間単位
の計画を立てることにしました。計画を立てるのにバイトの時間、自分が自由に過ご
せる時間も入れたかったので苦労しました。やっと正確に計画が決まったので翌日か
ら実行してみたものの基本夜一時に寝て、朝六時に起き登校、寝不足のまま授業に参
加して気付いたら寝ているという毎日の繰り返し、生活のリズムが完全に狂って心身
共に疲れていました。「ここで妥協したら何のために上京してきたのか分からなくな
る。絶対四年間で卒業するんだ」という決意を頭の片隅に置き、つらいながらも居眠
りも減り、どうにか計画どうりの生活を続けています。今では少しずつ慣れ、この生
活がとても充実しているように感じて日々を送っています。
また、大学生活に慣れるうえで友人関係も大切だと考え気が合いそうな人に声を掛け
て一人ずつ友達になっていきました。学校が始まって一、二週間は友達もいないので
自分の悩みを気軽に相談したり、聞いてくれる人がいない状況だったので毎日が楽し
くありませんでした。日がたっていくうちに友達も増え、何事にも積極的に取り組む
ことが出来ました。「人間は決して一人で生きてはいけない」とはそういうことだと
改めて思いました。
新しく友達を作っていくうえで言葉の壁で苦労しました。例えば、ついテンションが上がって
方言を使ってしまった時、相手は「えっ」って顔をして、それに気付いた私は説明しようとす
るれど、その説明の中にも方言を使ってしまい、結局言いたいことが伝わらなくなってしまう
ことが多々ありました。それも自己の視野を広げるチャンスだと考えています。
大学に入り、勉強量は確実に高校時代より増えているのは身に染みて感じています。
しかし、大学での勉強は必修科目以外自分の興味のある科目を選択して勉強していく
形式なので楽しく勉学に励むことが出来ます。また、将来社会に出ていくうえで必要
な知識を学ぶということもあって、高校時代より何かを学びたいという私の勉強に対
する意欲はどんどん強くなってきています。そのように色々なことがあり、前の自分
と今の自分を比べると、責任感の強さなど成長したと実感しています。この四年間の
大学生活で自分自身どれだけ成長出来るか楽しみです。勉強だけではなく、社会に出
るために必要な人との付き合い方や言葉遣いなどのことも学んでいきたいと考えてい
ます。
これまでの大学生活の中で得られたものは、既に頭の中では整理出来ないほどたくさ
んあります。これからどんなことが待っているのか正直不安でいっぱいです。不安を
解消し、大学生活を楽しく有意義に過ごしていくためには何をすれば良いのかを考
え、希望を持って失敗を恐れず色々なことに積極的に挑戦していきたいと思います。
※中央大学父母連絡会事務局「草のみどり」編集室より許諾を得て掲載